今では健康体そのものの私ですが、
それは小学校6年間の通学のお蔭だといつも母が言います。
小学校に行くまで、私は痩せていて、ひ弱で、しょっちゅう扁桃腺が腫れて高熱をだすような子供でした。みんなより一回り小さかったので、両親は2キロ近い道を体と同じぐらいの大きなランドセルを背負って通えるのか心配したようです。
通学道は電車の土手と平行の一本道。
道の両側は田んぼと池だけで一軒の家もない田舎道でしたが、
春になると蓮華やクローバー の甘い香りで満たされました。
夏になるとムワッ~とした草の息きれの匂いがし、池は蓮の花でいっぱい!
トンボを追いかけて寄り道をしたり、ヒバリの雛を見つけたりしながら
毎日毎日楽しかった。
これが私の原風景の1シーンです。
先日、その道をバスで通ったのですが、建て込んだ家やコンビニ、マンション…
あの頃の面影はひとかけらもなく、寂しくなりました。
高い高い土手はもっと低かったし、道のりだってとっても遠かったのにバスで数分。
あっけなく過ぎてしまいました。
…通り過ぎたことをちょっと後悔しました。
私の中では原風景のまま残しておきましょう。
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